誕生石(バースストーン)について



宝石の誕生石

ジュエリーの誕生石(バースストーン)には諸説あり、どれが正しいとは言い切れませんが、現在では下記が定説となっています。選ばれている宝石はどれも有名な種類の宝石ですが、誕生月によって宝石が決まっているため、生まれた月により、誕生石を好きか嫌いかなどが分かれるアイテムです。プレゼントとして選ばれることも多く、迷った時には、誕生石を参考にしてみると良いと思います。

他にもシークレットストーンとして誕生石(バースストーン)を結婚指輪の内側に入れたり、誕生日プレゼントに誕生石のジュエリーを贈ったり、またベビーリングや出産祝いのスプーンなどに誕生石(バースストーン)を入れたりとジュエリーでは欠かせない存在となっています。他にも誕生日ストーンなどもあります。

1月の誕生石  Garnet ガーネット
ガーネットはケイ酸塩鉱物(ネソ珪酸塩)に分類され、「炎のような」という意味のパイロープガーネット、ドイツのシュペッサルトで発見されたことから名づけられるスぺサルタイト(スペサルティン)ガーネット、最も広く出回っているアルマンディン(アルマンダイト)ガーネット、小さな結晶の集晶として産出することが多いウバロバイトガーネット、セイヨウスグリを意味するグロッシュラーガーネット、劣ったという意味のヘッソナイト(ヘソナイト)ガーネット、ケニアのツァボ国立公園で発見されたツァボライト(サボライト)ガーネット、アンドラ博士によって命名されたアンドラダイトガーネット、と様々な種類のガーネットが存在しています。

殆どが単体ではなく、混ざりあっていることが多い宝石です。色により、種類により価格も見た目も大きく異なる宝石です。

2月の誕生石  Amethyst アメジスト・アメシスト・クォーツ
アメジスト(アメシスト)はクォーツの変種でピンクがかったパープルの色をしているものを指します。アメジストは古代ギリシャ語で否定を意味するa と酔わせる、という意味のmethustosに由来します。

アメジストのゴブレット(ワイングラスみたいなもの)でワインを飲んでも酔えない、ということに言い伝えがあると言われています。

3月の誕生石  Aquamarine アクアマリン
アクアマリンはエメラルドと同じ、ケイ酸塩(サイクロ珪酸塩)、六方晶系の宝石です。ベリリウムとアルミニウムの化学組成からなり、ベリル、という鉱物でエメラルドとともに有名な宝石です。

ブラジルのミナスジェライス週にあるペグマタイト岩脈がベリルの産地としては有名で、サンタマリア・アクアマリンという通称が付くアクアマリンはその色味がとても有名です。

4月の誕生石  Diamond ダイヤモンド
ダイヤモンドは立法晶系の鉱物で炭素からできていることはとても有名です。征服できない、という意味のギリシャ語adamasに由来しているといわれます。地上で最も硬い、と”言われる”鉱物であり、その光沢、屈折力などからやはり宝石の中では特別な鉱物だといっても良いと思われます

5月の誕生石  Emerald エメラルド
エメラルドアクアマリンと同じはケイ酸塩(サイクロ珪酸塩)、六方晶系の鉱物です。ベリリウムとアルミニウムの化学組成からなり、ベリル、といいう鉱物の中で最も高価な宝石です。クロム、バナジウムにより緑色をしています。コロンビア、ブラジル、ジンバブエ産が有名で、オイル含侵をしているものが一般的です。

産地により、黄色味を帯びたグリーンで内包物が多いもの、青味が強いけれど、内包物が少ないもの、など様々です。またトラピッチェ・サファイアと言われる黒いスター効果があるものも非常に人気があります。

6月の誕生石  Moonstone ムーンストーン
ムーンストーンはオーソクレース・フェルドスパー(フェルスパー)の一種で角度により独特のシラー、アデュラレッセンスと言われる印象を与えます。ケイ酸塩鉱物(テクト珪酸塩)単斜晶系の鉱物です。

7月の誕生石  Ruby ルビー
ルビーも酸化鉱物、三方晶系の鉱物です。サファイアと同じコランダムの変種です。何千年にもわたってルビーは世界で最も価値のあるジェムストーンの1つと考えられ、今でもとても人気がある宝石です。ルビーの名前はラテン語のRUBERに由来するといわれています。

最高級の色はピジョンブロッド(鳩の血の色)、ミャンマーのモゴック産とと言われていますが、最近では、人の好みにより色々な色味が人気が出てきています。また、スタールビーと言われる宝石も人気があります。

8月の誕生石  Peridot ペリドット
ペリドットは黄緑色、ライム色、草原の豊かな緑などと言われる色の斜方晶系、珪酸塩鉱物(ネソ珪酸塩)の鉱物でオリビン鉱物グループに属するフォルステライトの宝石変種です。クレオパトラが愛した宝石の一つであり、古代エジプトでは、「太陽の宝石」と呼ばれていました。

太陽をあがめていたエジプト人にとって特別な宝石だったと考えられています。「豊かさをもたらす」というギリシャ語のperidonaが由来とも、フランス語の「不透明」peritotに由来するともいわれます。スターペリドットキャッツアイペリドットは非常に希少です。

9月の誕生石  Sapphire サファイア
サファイアは酸化鉱物、三方晶系の鉱物、コランダムの1つです。サファイアというと青を指すことが一般的ですがコランダムは様々な色があります。規定に沿った範囲の赤であればルビーと呼ばれ、範囲から少しもれるとピンクサファイア、と呼ばれたり、他にもカラーレスサファイア、グリーンサファイア、パープルサファイアといったように色を名前に付けられることが多くあります。

他にも蓮の花を指すパパラチア・サファイアも有名です。硬度が9あることから加工がしやすく、宝石によく使われます。

10月の誕生石 Tourmarineトルマリン  Opal オパール
トルマリンはケイ酸塩鉱物(サイクロ珪酸塩)、三方晶系に分類される宝石です。トルマリンも様々な色があり、綺麗なピンク色が美しいルベライト・トルマリン(エルバイト、リディコートタイトトルマリンの変種)、青い美しい色で有名なインディコライト・トルマリン(エルバイト、リディコートタイトトルマリンの変種)、オーストリアを流れるドラヴァ川に由来するドラバイト・トルマリン、無色で希少石であるアクロアイト・トルマリン(エルバイト、ロスマナイトトルマリンの変種)、スイカに似ていることからつけられるウォーターメロントルマリン(エルバイト、リディコートタイトトルマリンの変種)、ブラジルパライバ州で見つかったパライバ・トルマリン(エルバイトトルマリン)、鉄を多く含むブラック・トルマリン、ショール・トルマリンなど様々な色と価格が存在する鉱物です。

オパールは準鉱物(純粋な結晶構造ではないためそう言われる)で、オーストラリア産が多いです。岩の割れ目から産出することが多く、ブラックオパール、メキシカンオパール、チェリーオパールなどいろいろな種類、見た目があります。硬さがあまりなく、また保管に注意が必要です。

11月の誕生石 Topazトパーズ Citrine シトリン
トパーズはケイ酸塩鉱物(ネソ珪酸塩)、斜方晶系の鉱物です。何百年も前からジュエリーに使われてきました。紅海に浮かぶセントジョーンズ島の初期の名前、ギリシャ語のTopaziosに由来しているといわれています。

12月の誕生石 Tanzanite タンザナイト Turquoise ターコイズ・トルコ石
ターコイズ、トルコ石は何千年も前からアメリカ、エジプトなどで採掘された宝石です。仮面に使われたりインディアンジュエリーに使われたりしています。トルコ、という名前は、もともとフランス語のトルコ、から来ているといわれ、イランからトルコ経由でヨーロッパに運ばれたからと言われています。

しかし、産出するのは、アメリカ(スリーピングビューティー)やチベット、イランなどから産出し、トルコではあまり産出されていません。